いや、、あけましたあけました
今年も残すところ360日です。はりきってまいりましょう!
今日は製品紹介もいつものゆるネタも封印してちょっと真面目モードで・・・
昨年の11/7~11/9に東京ビッグサイトにて開催された『第7回ファッション ワールド 東京・秋』にて
講演を行ったUNITED ARROWS:栗野宏文氏の講演内容についてWWDより一部抜粋しながら、
話を進めたいと思います。
講演内容は要約すれば、
『不安定な政治や経済、社会情勢の中で揺れ動くファッション小売業でどう戦っていくか、
自社の取り組みを紹介しながら業界人が持つべき視点と目指すべき方向性』というモノ。
数々のチャレンジや革新を起こしてきた栗野氏にとっても2016年は特別に危機感を覚えた
1年だったということでしょう。
その栗野氏の冒頭の言葉、、
“ファッション業界を取り巻く環境は依然厳しい。景気もなかなか回復せず、消費者はモノを買うことに夢を抱けなくなっている。だが、『大きなトレンドがない』『(服が売れる)天候に恵まれない』と嘆いているばかりでは前進できない。この時代でどう戦っていくか、真剣に考えなければ」”
これは何も2016年の話だけではないし、ファッションだけに特化した話でもない。
少なくとも私はそう受け止めました。
さらにこう続ける。
“日本については「東京国立博物館が『禅』の展示会を開催したようにここ数年、日本は “モノから心へ”の時代。今はまだ、消費者の気持ちがモノから離れているが、再びモノに目を向けるようになる。心が充実していれば、人はまたモノと向き合うはず」とコメント。そうなった時、「われわれはカルチャーとしてのファッションへの深い理解を持って、モノにこめられたストーリーを消費者に伝えることができなければ。ファッションはカルチャー。当たり前のことだが、このことを忘れている人が多い。モノが持つ深みや創造性を伝えなければ、ファッション・小売業に未来はない」”
もちろん我々が企画している眼鏡というモノはファッションという側面だけでは語れません。
検査をし、適切な度数のレンズを加工・枠入れし、お客様の顔に合わせてフィッティングする。
そこで初めてお客様にお渡しできる完成品となるモノです。
いま巷には様々なブランドの様々なフレームが様々な形態のお店にディスプレイされて販売されています。
しかし悲しいかなその知名度(*眼鏡全体)は高いとは言えないのが現状です。
では作り手の職人(工場)が悪いのか、我々のようなメーカーの企画力がないのか、販売員のスキルが足りないのか、、、
そのどれもが要因ではない気がします。もちろん現状に満足するのは良くないし、常に新しい知識や技術を取り入れ活かしていくスタンスは必要だとは思います。
ただ眼鏡というモノの性質上、消費者の方達はパッと手に取って、そのまま購入というわけにはいかない。
前述したように残念ながらディスプレイされている状態では半完成品というなんとも特殊なモノだからです。
モノを買うことに夢を抱けなくなっている人々にモノが持つ深みや創造性を伝えなければ、
せっかく積み重ねた日本の生産・企画・販売の技術はなにも活かされない。
見せること、魅せること。
深い技術・理解(インプット)を持って、そのカルチャー(ストーリー)を伝える(アウトプット)こと。
2017年もより良いEyewearをより良いアウトプットでお届けできますように。
担当:H