先日のblogの続編というわけでもないですが、面白い記事をいくつか発見したので、
今日はその辺りを中心に話をしてみたいと思います。
まずは
という話題。2016年にオンデマンド型音楽ストリーミングは82.6%の成長を遂げ、楽曲の再生回数は2,500億回を突破したそうで、YouTube等の動画経由の音楽再生も成長したがこれには及ばず、成長率は7.5%で再生回数は1,810億回だったとのこと。どちらも上昇基調ではあるが、ストリーミングサービスがYouTubeから市場シェアを奪いつつあります。
もうひとつは対照的なこちらのトピック
音楽業界では、ここ10数年、CDなどのパッケージ商品の売上が激減している。データ配信を含めて、なんとか横ばい状態を保っているのが現状。日本では1998年にCD生産枚数4億5717万枚、生産金額が8cm・12cmの合計で約5879億円とそれぞれ国内過去最高を記録して以降、2017年はその半分にも満たない現状です。
そんな中、唯一売上を伸ばしているのが、なんとアナログレコードである。米国では、レコード販売数は10年連続で増えつづけており、今やアルバム全体の5%を占める「成長分野」になっている。日本でもその流れは顕著で、2015年、レコードの生産数は66万2000枚を記録(日本レコード協会統計)。これは前年の40万1000枚に比べ65%も増加した数字とのこと。
さらにレコードと合わせてもうひとつ気になるトピック
スマートフォンでデジタル音源の音楽を聴くのが当たり前の時代ですが、アナログな「カセットテープ」の人気が盛り返してきています。電子機器が苦手な高齢者の需要だけでなく、「コンパクトでかわいい」とファッションに敏感な若者層がレコードショップでテープを手にする姿も目立つといいます。昨年11月末には日立マクセルが1970年代に活躍したカセットテープのデザイン復刻版を限定6万本発売、順調な売れ行きを示しており、幅広い層でその魅力が再認識されているようです。
もちろん今やほぼすべてのモノがワンクリックで買える時代。
これからもより便利で、よりコンパクトで、よりスマートな世の中になっていくでしょうし、
いくらレコードやカセットの売り上げが伸びたといっても、市場全体から見れば、その影響は極々狭い範囲の極々小さなものでしょう。
それでもこの流れが一過性のブーム&ただの懐古主義なのかというと、そうではない気がします。
もちろん音楽(*パッケージは除く)の消費とモノの消費を単純に比較することはできませんが、
このモノが売れない時代、情報もモノも溢れかえった時代に、案外、これからの消費の在り方の貴重なヒントが隠されているような気がしてなりません。
担当:H